ハヤシさんと話していた
新しい国造りのモデルになるようなものを沖縄に作りたい。
「ミキさん、天国は外側に作るものではなく、天国の意識があるところがもうすでに天国なんです」
ハヤシさんのいうことはいつも正しい。
真理のことばを聞くと魂が喜ぶ。
そういっていたのは、マジュヌだった。
マジュヌは、いまはオーストリアのザルツブル近くの美しい村で彼女と農業にいそしんでいるはずだ。
もう2年くらい前だけど。最後にマジュヌにあったのは。あのときもぼくはマジュヌの言葉を聞いて喜んでいた。腹を抱えて笑っていた。
「ね、ここにには何もないでしょ」とマジュヌが目の前のこの一瞬の空を指して言うたびに、大笑いしてた。
なにがそんなにおかしかったか。だって何もないんだもん!
ハヤシさんはいつも正しいことを言って、ぼくはデタラメなことばかり言う。でたらめもまた楽しい。
デタラメなことばで美しいことが言えたらかっこいいと思う。
でもうそはきらい。かっこよくない。
時は金なり
なんだそれって
笑ったところでいまはおしまい
今晩、また久しぶりにハヤシさんと会う。満月のサットサンだ。サットサンとは、サンスクリット語で真理の集いという意味なのだそうだ。
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