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今の経済危機は一過性ではない

資源工学専攻の東大名誉教授、元国立環境研究所所長の石井吉徳さんのメールを、了解を得て、紹介します。

今の経済危機は一過性ではないのです。

1929年の経済恐慌に対比して解決策を論じる専門家もが多いですが、それは原点で間違っています。
当時「地球の資源制約」はまだなかった、ケインズ理論にしたがって膨大な財政支出で需要を、つまり浪費を拡大すれば景気は回復した、その最大の行為は「戦争そのもの」でした。

もうそうではないのです。「地球は有限」が顕在化しているのです。「石油ピーク」がその典型です。

「エネルギーは経済そのもの」です。バラマキはもう効果ないのです、「夢よもう一度」は幻想でしかない、後世に更なる借金を積み上げるのは、本当に「もったいない」ことです。

無限の成長は幻想でしかないと、かって繰り返し訴えた地球物理学者がいました。石油ピーク論のHubbert(1903~1989)です。下記”Two Intellectual Systems: Matter-energy and the Monetary Culture” についてのインタビューは、彼が86歳で没する前年のこと。Hubbbertは偉大な思想家でもあったのです。

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「経済恐慌の真因は:”虚から実への回帰”、石油ピーク論の元祖、K.Hubbertの警告」

アメリカのマネー工学の世界、労せずして儲ける「虚業の構造」が崩壊しつつある。世界恐慌が目前に迫ったのでは、と危惧される昨今、これを「虚から実への回帰」ととらえ、日本は適切な回避策をとる必要があろう。そのためにまず、問題の本質を理解すべきでは。

1970年のアメリカ48州の「石油ピーク」を、1956年に予想した、「石油ピーク論の元祖」、M.King.Hubbert(1903~1989)、当時シェル石油のヒューストン研究所の地球物理学者は、1929年の世界恐慌時代から学んだとして、当時から「実の世界」の大切さ「虚の世界」の危うさについて論じていた。石油ピークはその論旨の一貫であった。そして下記は1989年、86才で没する前年のこと、日本のリーダに是非読んでいただきたい。

Hubbertは、優れた思想家でもあった。「マネー」は無限膨張できるが、反して地球は有限、その資源には限りがある、いずれ減耗すると現代文明のその矛盾、社会問題を、生涯を通して繰り返し警した。晩年、視覚と聴覚の障害に悩まされたが、その論は鋭く本質を突くものだった。

この世界で最も有名な地球物理学者Hubbertはハバートピーク(石油ピークのこと)、曲線の名で知られる。彼は1929年の世界恐慌がマネーシステムの混乱であるに対して、石油ピーク問題は、地球資源ベースの減耗、質の低下にある、より根源的な文明問題であると、生涯を通して訴え続けたのである。この視点が、今の恐慌前夜とも見られる世界経済を理解するのに欠かせない。

「二つの体系  物質・エネルギーの体系とマネー文化」
M.K.ハバート
日本語訳(金沢美術工芸大学、大谷正幸先生)

現代の工業文明は、万国共通ながらも互いに矛盾する二つの理論体系によって障害がもたらされている。二つの理論体系とは、物質及びエネルギーの性質とそれらの相互関係について過去四世紀に蓄えられた知見、そして、有史以前の習俗から進展した貨幣にまつわる文化のことである。

前者は、とりわけ過去二世紀において、現代の工業システムの勃興に関連深いもので、またそのシステムの維持にも不可欠なものだ。後者は、近代科学以前の過去から受け継いだもので、それ自体は物質・エネルギー体系に関することを何ら汲みしないルールによって動いている。だが、それにもかかわらず、貨幣システムは、ゆるい結びつきによって、万物に課される物質・エネルギー体系の論理による支配下にある。
両者固有の矛盾にもかかわらず、これら二つの体系は過去二世紀の間、共に基本的な特徴すなわち指数関数的成長を呈し、合理的に安定的な共存が可能であった。だが、様々な理由で、物質・エネルギー体系はあと二〇年以上も指数関数的成長を続けることは不可能であり、今や成長局面は終わっている。貨幣システムについては、かような制約が課されることはなく、その最も基本的なルールに従って、複利で成長し続けるにちがいない。この指数関数的に成長し続ける貨幣システムとそのような成長が不可能な物理体系の乖離は、時間の経過と共に、物理的な産物に対する貨幣の比率の上昇を導くことになる。このことが物価のインフレにほかならないことは明白だ。物理的なゼロ成長に対応する貨幣面での選択肢はゼロ金利になるだろう。どのみち、この結果は甚大な金融の不安定化となる。

このような関係性に留意して、現代の工業社会において最高潮に達した世界の物質・エネルギー体系の進展について、再検討がなされるようになるだろう。そして、未来に関する問題が熟考されるだろう。

1)物質・エネルギー体系であるがゆえに課される制約と可能性とは何か?最適条件付近で維持される人間社会とはいかなるものか?
2)持続可能な効果を達成できる制御システムとして供されるように、貨幣の仕組みを改革できるものだろうか?
3)そうでないとしたら、貨幣単位をもたない自然についての会計システムや制御システムが考案され、進んだ工業システムの管理に適したものになり得るだろうか?

こういう問題に取り組むべき段階になっているのだ・・・

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“Two Intellectual Systems: Matter-energy and the Monetary Culture” by M.K. Hubbert
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During a 4-hour interview with Stephen B Andrews at worldnet.att.net on March 8, 1988, Dr. Hubbert handed over a copy of the
following, which was the subject of a seminar he taught, or participated in, at MIT Energy Laboratory on Sept 30, 1981.

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“The world’s present industrial civilization is handicapped by the
coexistence of two universal, overlapping, and incompatible intellectual
systems: the accumulated knowledge of the last four centuries of the
properties and interrelationships of matter and energy; and the associated
monetary culture which has evloved from folkways of prehistoric origin.

“The first of these two systems has been responsible for the spectacular
rise, principally during the last two centuries, of the present industrial
system and is essential for its continuance. The second, an inheritance from
the prescientific past, operates by rules of its own having little in common
with those of the matter-energy system. Nevertheless, the monetary system,
by means of a loose coupling, exercises a general control over the
matter-energy system upon which it is super[im]posed. “Despite their
inherent incompatibilities, these two systems during the last two centuries
have had one fundamental characteristic in common, namely, exponential
growth, which has made a reasonably stable coexistence possible. But, for
various reasons, it is impossible for the matter-energy system to sustain
exponential growth for more than a few tens of doublings, and this phase is
by now almost over. The monetary system has no such constraints, and,
according to one of its most fundamental rules, it must continue to grow by
compound interest. This disparity between a monetary system which continues
to grow exponentially and a physical system which is unable to do so leads
to an increase with time in the ratio of money to the output of the physical
system. This manifests itself as price inflation. A monetary alternative
corresponding to a zero physical growth rate would be a zero interest rate.
The result in either case would be large-scale financial instability.”

“With such relationships in mind, a review will be made of the evolution of
the world’s matter-energy system culminating in the present industrial
society. Questions will then be considered regarding the future:

1)What are the constraints and possibilities imposed by the matter-energy
system? human society sustained at near optimum conditions?
2)Will it be possible to so reform the monetary system that it can serve as
a control system to achieve these results?
3)If not, can an accounting and control system of a non-monetary nature be
devised that would be approptirate for the management of an advanced
industrial system?

“It appears that the stage is now set for a critical examination of this
problem, and that out of such inquries, if a catastrophic solution can be
avoided, there can hardly fail to emerge what the historian of science,
Thomas S. Kuhn, has called a major scientific and intellectual revolution.”
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