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讃岐

飯山週末、田舎に帰ってきた。

香川県坂出市。人口はいまや6万を割って5万5千人。
県としては全国一小さい。讃岐平野といっても標高百メートル前後のなだらかな小山があちこちに姿を表し並んでいて、小さいときはなんとも思わなかったが、おだやかな風景である。讃岐富士と呼ばれる飯山も標高450メートルしかない。讃岐平野の北側には、小島がいくつも重なる静かな瀬戸内海が広がっている。

父親は86歳で医師としてまだ働いている。車も運転している。突然、急加速をして追い越しをしたり、乗っているほうとしては結構怖かったりする。
母親は83歳になっただろうか。ピークオイルのことやら、中央銀行陰謀説やら、瞑想の話しやらいろいろとするのだが、どこまで真に受けているのかは分からない。ただ母の社会批判の舌鋒は鋭く、ぼくの楽観論に対しては、すぐ異議を唱える。皮肉屋だ。

朝、昼はうどんである。いりこと昆布だしのつゆにわけぎと生姜を入れて、冷水で締めたうどんをすする。あまり噛まずに喉に流し込む。

子供のころ、毎日、お昼に、またうどんかと思いながら食べた記憶が残っているが、そのうどんは、すぐ近所の製麺所にお使いに行って、できたてのうどん玉をいくつもすのこを敷いた木箱に入れて買って帰った。いまやその製麺所に、関西などから車やバスでやってきた観光客が立ち寄ってうどんを食べていると、母や兄貴が言っていた。
たまにガンコそうな無口なおやじさんがやっている少し離れた製麺所にもお使いに行ったが、湯気が立ち上る大きな釜の前におやじさんが立ってない日は、うどんを買えずに、すまなさそうなおばさんに見送られながら空の木箱を持ち帰ってきたこともあった。そのきまぐれなおやじさんのうどんはうまいと母親が言っていたが、こどもにはうどんの味の違いはよくわからなかった。

岩波版・日本古典文学全集を引っ張り出してきて、眺める。
この前は、石田梅岩の都鄙問答を少し読んだ。
今回は古事記を引っ張り出してきたら、まず、淡路島が生まれ、その次に四国が出来たと書いてあった。そんなことだれにも聞いたことがなかった。愛媛、そして讃岐、阿波、土佐。

夜は、瀬戸内海で獲れた鰆といかの刺身を食べて、父と母の体を揉んだ。

翌日は、甥っ子、弟の長男の小学校入学のお祝い。甥っ子におっさんと呼ばれて、お兄さんと呼べと言ったが、やっぱりおっさんと呼ぶ。弟の奥さんが、おじさんと呼びなさいと声をかけるが、おっさんと呼ぶ。お兄さんと呼べとまた言ったが、またおっさんと呼ぶ。持っていた今風のピカピカ光る独楽を回したら、尊敬された。帰り際に、またおっさんバイバイと言うから、お兄さんと呼べとまた言ってやった。

空港には、父と母が送ってきてくれた。途中、父の運転に一度ひやっとして、思わず危ないと叫んだが、父は、大丈夫、大丈夫、見とるからの、と平気で答えた。
車を見送ってから、空港に入った。

2 comments on “讃岐

  1. May より:

    空港でご両親の車を見送るtaoさんの後姿・・・
    ちょっぴり涙・・しました。
    ご両親のご健勝をお祈りいたします。

    いいね

  2. tao より:

    Mayさん
    ありがとうございます。

    いいね

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