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人も神も感じたまう

ひのもとのことばの綾のひびきなす
どの調べとて風の吹くまま

最近、会社での打ち合わせ、折衝事が多い。
主体的に面白いことを求めて動くというより、案件が次々とやってきてそれを捌くことがここのところの会社での仕事になっている。
経済環境の悪化にともなって、会社組織が変化を余儀なくされていることが自分の身の回りにも影響しているのだろう。
昔の自分だったら、めんどくさくて、つまらなくて、たまらない状況だと思うのだが、それを嫌がらずにこなしている自分がいて、それを他人ごとのように面白がって見ている気配がある。
面白いことを面白がってやる面白さではなく、面白くないもことも淡々とやっていることに面白さを見出している。

こういうのを年を取ったというのか、成熟したというのか。適応したというのか。丸くなったというのか。人生の深まりというか、堕落というのか。
いままでに感じなかった生きる味わいではある。

井上ひさし原作、こまつ座の公演「きらめく星座」を天王洲アイルの銀河劇場で観た。
昭和16年の浅草にあるレコード店「オデオン座」の一家の長男が市ヶ谷の砲兵隊から脱走したことから物語りは始まる。彼を追う憲兵隊。次女と結婚したガチガチの国粋主義者の傷痍軍人。ジャズの好きなオデオン座のご主人と元宝塚の再婚した奥さん。そこに住み込む元小学生教師の宣伝文書きに音楽青年。
とりわけ、すぐに直立不動の姿勢になり、力みかえって、生真面目に帝国軍人振りを全身で発揮する次女の旦那が魅力的だった。
西洋列強に支配されている東洋を解放するという、信じきっていた日本帝国の大義に対して計らずも疑念がわいてしまったことに、彼が自ら取り乱し、絶叫する場面では、涙が突如として溢れ出てしまった。

人生の喜びや幸せは、いつもささやかな生活のなかのあり、理不尽さや悲しみや絶望は巨大なものがその小さな生活に襲い掛かる形で繰り返される。だが空を見上げれが、きらめく星座たちがいつでも静かに見守っている。人はそのきらめきに感じ入ることができる。

3時間以上のお芝居に幕が下り、再び上がった幕の向こうで、満場の拍手を浴びながら、舞台上で並び、深々とお辞儀をする出演者全員の姿に、こころの中で深々とお辞儀をした。

さて、かくのごとく、歌は上代(かみつのよ)よりしてよきとあしきと有て、人のあはれときき神のかんじ給ふも、よき歌にあること也。あしくては、人も神も感じ給ふことなし。(本居宣長「うひ山ぶみ」)

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