今年世界第4位のスパコンを開発し、来年は世界1位を目指していたベンチャーの齊藤元章さんが補助金の不正受給の疑いで逮捕された。
世間では、元TBSの山口敬之氏が会社の顧問になっており、山口氏に資金が流れているのではないかということが話題にもなっている。
しかし、齊藤元章さんの著書『エクサスケールの衝撃」を読んでいたり、彼のビジョンを知っている人間にとっては、これからの日本、世界の未来に影響を与えるかもしれない事件である。
その一人、フェイスブックに投稿されている石見誠一さんの記事を紹介します。
今、マスコミで騒がれているPEZY Computingグループを率いる齊藤元章さんについて、2015年出版された「エクサスケールの衝撃」を読んで衝撃を受け、人生が根底から変わってしまった一人の齊藤元章ファンとして、皆様にお伝えしておきたいことがあります。
これから書くことは、私が所属する組織の見解ではなく、私個人の考えであることをお断りしておきます。
私は、齊藤元章さんの大ファンであり、同じ志を持つ同志であり、近々起業したらビジネスパートナーとして、齊藤元章さんが示したビジョンを一緒に実現たいと考え、日々努力して参りました。
齊藤元章さんの考えと行動に影響され、これから実現しなければならない事に、覚醒した私と同様の思いを持つ、多くの同志の皆さんなら、今、多分同じことを感じていると思います。
特捜が捜査している現状ですから、その罪があったか、なかったか等、問いません。
2015年から2年ほど、みじかにお付き合いしていた齊藤元章さんとは、どのような人物で、なにを考え、何を成そうとしていたのか?
ITや科学会の最新動向など何も知らない皆さんが、これ読んだ時に正しい事実関係が容易にご理解いただけるように、お伝えしたいと思います。
齊藤元章さんは、新潟の出身で、お父様は新潟大学工学部学部長まで務められた科学者でした。幼い頃から立派な科学者だったお父様に影響された齊藤元章さんは、機械とみればすぐに分解して内部構造を調べ、また組み立てることが大好きな少年だったそうです。
新潟大学医学部を卒業した後、東大大学院医学部に進学し、機械が好きだった齊藤元章さんは臨床検査用装置を専攻されました。
大学院時代に画期的な臨床検査用装置を発明した齊藤元章さんは、シリコンバレー在住の大学教授から誘われ起業します。
引用開始
その動機がひとりの医者では、どんなに腕がよくても一生に救える命の数が限られていることに限界を感じていた。新しいテクノロジを生み出せば何万人と救えるってことで、ものづくりに転向し、シリコンバレーで研究するようになった。東北で震災が起き、日本に恩返しせねばと帰国して、ベンチャー企業 PEZY Computing を立ち上げ、スパコン開発に携わるようになった。常識はずれの短期間・低予算で世界一の省エネスパコンを実現させた。
引用終了
https://www.facebook.com/groups/SingularitySalon/
小林秀章さんのコメントから引用
その後、10数社の起業することで、累計1000億円以上もの売上の実績を持つシリアルアントレプレナーです。アメリカで同様の実績を持つ実業家を見ればご理解いただけると思いますが、多分、個人資産数十億円は所有されていても不思議ではありません。
まず、ご理解いただきたいのは、齊藤元章さんのようなレベルの実業家は、たった数億円が欲しくて、国を騙すような動機は、全くございません。
何回かお話したことがありますが、お金に全く興味があるように思えませんでした。
では、齊藤元章さんは、なにを成したかったのでしょうか?なんのために国から援助をいただきながら実現したかったのでしょうか?
齊藤元章さんが著書「エクサスケールの衝撃」で、このように書かれています。
「「和を以って貴しと為し、忤ふること無きを宗とせよ」日本書紀に記されている、604年の聖徳太子による17条憲法の第1条の書き出し部として有名な一文である。本来、平和と調和を求め、乱れや争いを避けることを強く求める性質を持った日本人の特性の原点、といえるのではなかろうか。
そして「瑞穂の国」は、我々の日本国の美称でもある「豊葦原千五百秋瑞穂國(とよあしはらのちいほあきのみずほのくに)」にも用いられている、みずみずしい稲穂が実っている様を表している。
次世代スーパーコンピューターがエクサスケール革命に繋がり、その次に創出される世界の情景をイメージしたときに、脳裏に明瞭に描きだされるのは、近未来的な建物で埋め尽くされた都市の光景ではなく、そうした美しく穏やかで、平和な瑞穂の国の原風景ある。」
「平和な瑞穂の国」
日本と世界をこのような社会にしたい、これこそが齊藤元章さんの実現したいビジョンなのです。では、それはどのような社会なのか?
・エネルギーが無料で無制限に使える社会
・誰もが、生活のために辛い思いをしながら働く必要がなく、自分が本当にやりたいことだ
けできる社会=不労
・老化を止めることができ、若帰りもできることから、寿命という概念がなくなる社会=不老
・お金が不要になる社会
・このような社会が実現すれば人類の夢である国単位で、戦争をする必要がない世界が実現できます。
等々
齊藤元章さんが経済産業省との協力により、開発中の次世代スーパーコンピュータと人工知能、量子コンピュータを組み合わせることで、新しい「研究開発基盤」が完成すればノーベル賞級の研究開発が短期間で実現できるようになります。
このまま進めばわずか数年のうちに完成する予定でした。
さて、ここで世界の技術開発競争に目を向けてみましょう。
これからの世界経済で、なにがキーになるでしょうか?
それば、スーパーコンピュータの性能と台数。そして、人工知能エンジンの性能とそれが使える技術者の数です。
これが、国力=科学技術力・経済力のキーなのです。
今まで、アメリカがトップでしたが、現在、中国がダントツで性能も設置台数も1位です。アメリカや日本との差は開くばかりです。
中国は民主的な合意ではなく、トップの一存で物事を進められる共産党国家体制の強みを生かし、膨大な資金と最も有能な科学者達を国家戦略として最優先でスーパーコンピュータと人工知能エンジンを研究開発しています。
この事実はなにを意味しているのでしょうか?
最高性能のスーパーコンピュータと人工知能エンジンがあれば、次の産業革命のキーとなる人間と同じ知能を持つ汎用人工知能(AGI: artificial general intelligence)が最短で開発できると予測されています。一旦開発に成功すると、機械の知能であるために急速に知能を自己進化させることができることから、人間を遥かに超える知能を持つ人工超知能(ASI;Artificial Super Intelligence)が開発できると予測されています。もちろん、科学者のなかには異論もたくさんありますが、少なくとも多くの科学者は「可能」と考えています。
もし、この人工超知能(ASI;Artificial Super Intelligence)が開発されたら、もうどこの国も追いつくとは不可能です。人工超知能は使い方次第で、世界を天国にすることも、悪意を持った人が最初に開発すると、人類を滅ぼしてしまうことも有り得る、原子爆弾より危険な人類最後の究極の技術なのです。
このような非常に危険な事態に世界は置かれているからこそ、日本の研究者もふくめ、心ある世界の研究者はオープンな環境で、研究を進めています。
齊藤元章さんは、世界最高性能のスーパーコンピュータと人工知能エンジン開発実績を持つ日本が誇る超天才であり、数千個のチップ集積したマルチコアCPUや超高速メモリーを組み合わせる技術力は他社を寄せ付けません。また、汎用人工知能のベースとなる脳型チップの開発もされておられます。このように、齊藤元章さんは、この分野で最先端の研究をされており、日本で最高の能力と実績を持つ第一人者なのです。
このことをご理解いただき、日本全体のこれからの利益を考えれば、齊藤元章さんとPEZY Computing グループは、私たち「日本国民の宝」であることをご理解いただけるものと思います
齊藤元章さんは、中国に絶対負けることがないように、次世代スーパーコンピュータと人工知能エンジンを短期間で開発に成功し、低コストで日本の大手のみならず中堅中小企業にも使えるようにしたいと考えています。
これは、もはや国家安全保障の最優先すべき重大なテーマであることを、ぜひご理解いただきたいのです。
ここで各国の人工知能の研究開発予算を見てみましょう。
中国政府は人工知能への投資は3年間で1000億元(1兆6800億円)
アメリカは2014年のデータで、アメリカ政府が600億円、ユニコーン企業であるグーグル、フェイスブック、マイクロソフトなど、民間のIT企業の6兆円もの膨大予算を計上しています。
日本政府は、年間わずか500億円
日本ではインターネットで成功した大企業が存在しない為、民間の投資余力はありません。デフレ経済下ですから、財政出動で1兆円齊藤元章さんに提供することが、国家戦略上最も理にかなっていますが、官僚や科学会の多くの人の合意が必要な為に実行されていません。この非常に少ない予算の不利な状態に関わらず超天才齊藤元章さんとPEZY Computing グループは、知恵を絞って世界最高性能のスーパーコンピュータ開発に成功しています。
このことは、安倍首相、麻生副総理、経済産業省もよく理解されているからこそ、PEZY Computing グループへ38億円の資金提供をしていました。今の体制のなかでは、これでも政府は精一杯のことをやっているのだと思います。
ある人によると、齊藤元章さんの研究開発が成功すると、現在の金融システムや次世代の仮想通貨システム、自動運転、ハイテク武器などが使えなくなり、すべて刷新が必要になるから、日本や世界の経済界の中枢は困ってしまう。だから、今回の事件につながったのではないかとの考えを聞きました。
しかし、考えてみると量子コンピュータであれ、スパコン、人工知能エンジンの世界の開発競争は止めることも、コントロールすることもできません。仮に、日本で齊藤元章さんの研究開発が潰されたとしても、中国が先に開発に成功したら、日本の経済界は一体どうなるのですか?私たちに国民の生活は、一体どうなってしまうのでしょうか?
明治維新で、ギリギリで辛うじて産業革命に最後に間に合ったことから先進国の仲間入りした日本。そして、産業革命に乗り遅れた中国。その後の歴史を見れば、今の中国共産党政権の意図は明白です。
私たち日本はどんなことがあっても、量子コンピュータであれ、スパコン、人工知能エンジンの世界の開発競争に負けるわけがいかないのです。日本が脱落すれば、中国か、他の国が先に開発に成功するだけなのです。もう、この科学技術開発競争は止めることができません。だからこそ、もう古い時代の技術はすべて捨てる覚悟で、いかに早く新しい技術のパラダイムに社会制度とビジネス構造を転換することを、いますぐ取り掛かる必要があるのです。それが、齊藤元章さんが言っているプレシンギュラリティ=社会的特異点=経済的特異点への日本国家として推進すべき大きなテーマなのです。
そのキーポイントを担っているの人物が齊藤元章さんなのです。
この意味をご理解いただけるでしょうか?
人間にはどのような人でも、思わぬ勘違いや、ふとした間違いはあると思います。
しかし、その動機が一番重要ではないでしょうか?
もし、仮に罪があったにしても、物事には情状酌量ということもあります。状況によっては、首相の指揮権発動による超法規もあり得ます。
齊藤元章さんは、自分の利益の為ではなく、私たち全日本国民の為、ひいては、世界全体の利益の為に、社長自ら、会社に連日泊まり込み、社員の皆さんと徹夜徹夜で研究開発に全力をあげておられるのです。
私たち全員の為に、我が身を犠牲にして、努力されている齊藤元章さんを、私たち日本国民が、見捨てていいのでしょうか?
私たち日本人は、いつからそんな矜持のない国民になったのでしょうか?
心ある日本国民は、ぜひ、齊藤元章さんが社会復帰されることをご支援ください。