アナーキストであるクロポトキンと大杉栄が人類に伝えたかったこと。
「社会が人類の間によってもって立つ基礎は、愛でもなく、また同情でもない。それは人類共同の意識、よしそれがわずかに本能の域にとどまっているとしても、とにかくにこの意識の上に基づくものである。相互扶助の実行によって得られる勢力の無意識的に承認である。各人の幸福がすべての人の幸福と密接な関係にあることの無意識的承認である。また各個人をして他の個人の権利と自己の権利と等しく尊重せしめる、正義もしくは平衡の精神の無意識的承認である。この広大なかつ必然的な基礎の上に、さらに高尚な幾多の道徳感情が発達する」
ピョートル=クロポトキン著 大杉栄訳『相互扶助論』