「知的所有権を通して、自然界、農家、女性に所属するものを取り上げ、この侵略を「改善」や「進歩」と呼ぶような試みがなされている。それは、富の創出の道具となる。暴力と略奪は、新しいテクノロジーを使って自然と我々の身体を植民地化するために必須である。搾取されるものは犯罪者となり、搾取するものは法的保護を受ける。この立場では、欧米に代表される北部諸国は、インドなどの南部諸国から保護されなければならないと主張されるだろう。それによって、第三世界の遺伝的多様性の略奪を邪魔されずに続けることができなければならないとも主張されるだろう。
GATTガットにおける種子戦争、貿易戦争、特許保護。そして、知的所有権は、分離と断片化を通した所有の主張なのだ。」
ヴァンダナ・シヴァ『バイオパイラシー グローバル化による生命と文化の略奪』