「バーナーズ=リーが考案したウェブは、デザインは単純だが強烈な影響力を持っていた。ウェブでは、誰もがいつでもどこでも、許可を求めたり使用料を支払ったりする必要なく、他の誰とでも情報をシェアできる。ウェブは、万人が例外なくアクセスできる、開かれた分散型のものとしてデザインされているのだ。ところが残念ながら、GoogleやFacebookやTwitterといった、ウェブ上でも最大級のアプリのいくつかは、自らをここまで大きな成功に導いてくれた、まさにその参加規定を金儲けの種にし、自社のサービスで伝送されるビックデータから入手した大量の情報を、ターゲット広告、販売キャンペーン、市場調査、新しい財やサービスの開発などの多くの商業的事業に利用する、営利目的の入札者や事業者に売っている。要するに、コモンズを商売に利用しているのだ。バーナーズ=リーは自らの記事で、「大きなソーシャルネットワーキング・サイトは、ユーザが投稿した情報を壁で囲ってウェブの他の部分から引き離し」、囲い込んだ商業空間を作り出していると警告している。」